ゲーミフィ
ケーション
とは
世界の様々な産業において、ゲームの仕組みや要素を取り入れるゲーミフィケーションの活用が活発化してきており、従来の教育領域のみならず、民間企業の商品やサービス、そして銀行や政府、医療といった領域にまで導入が拡大してきています。ここでは、ゲーミフィケーションのセガ エックスディーがゲーミフィケーションの基礎的な知識について、独自解釈も交えて解説します。
ゲーミフィケーション概要
“ついやりたくなる” をつくるゲーミフィ
ケーション
「ゲーミフィケーション」とはゲームのメカニズムやゲームデザイン要素を⾮ゲームの分野に応用することで、ユーザーのモチベーションを高め、ロイヤリティーの強化し、その行動に影響を及ぼすこと。
提供する側と利用する側の間に存在するモノ‧コトに対して「ゲーミフィケーション」を取り入れることで、利用者のモチベーションが高まり、エンゲージメントやブランドへのロイヤリティなど様々な指標の向上に貢献します。
一般的なゲーミフィケーション手法
「ゲーミフィケーション」についてまとめられた情報はいくつもありますが、概ね共通して認識される⼿法は「ゴール」「ミッション」「リワード」「ビジュアライズ」「コミュニケーション」の大きく分けて5つがあります。
ゴール(目的)
何のために行動するのかをユーザーに提示することで目的を明確にし、行動に対する動機付けを行うこと。
ミッション(課題)
ゴール(目的)にたどり着けるように、その過程で小さな課題を設定して行動を促すこと。
リワード(報酬)
提示した条件をユーザーが達成した場合に提供する報酬全般を指します。報酬を設定することでモチベーションを向上させることができます。
ビジュアライズ(可視化)
ミッションや目標に対する自身の位置づけを可視化すること。バッジや称号、レベルやスコアなど。
コミュニケーション(交流)
掲示板やSNSなどを通じて、自身の成長度合いの把握や競争によってモチベーションを高めること。
一般的なゲーミフィケーションに関連する用語説明
バッチ
提示した段階的条件をユーザーが達成した場合に、段階条件に応じた称号とそれに対応した印(バッチ)を提供します。ユーザーはバッチを得ることで達成感を感じて、次の条件達成へ向けたモチベーションが高まります。
リーダーボード
ユーザーが、利用者、参加者の中における立ち位置を把握することができるランキング形式の一覧の事を指します。自身の立ち位置を把握することで更なるモチベーションを引き出したり、達成感を与える効果があります。
ストーリー
目的やゴールをユーザーに提示する際に、ストーリーや背景を伝えることで、自身もそのストーリーの一端を担っていると感じて行動に対する動機を高めることができます。
フィードバック
ユーザーがとった行動や結果に対して素早く評価や賞賛、報酬を提供することでモチベーションを高めることができます。
レベル
ユーザーがとった行動や結果に対して一定の条件を満たした場合に、レベルアップを提示することで自身の成長を実感することができ、次への行動を促すことが出来ます。また、レベルに応じてできる事などが付加される報酬設計を組み込むことでよりモチベーションを高めることもできます。
ゲーミフィケーション市場〜グローバルで拡大
グローバルの様々な産業において、ゲームの仕組みや要素を活用するゲーミフィケーションの活用が進んでいます。特に小売、銀行、政府、医療、教育、IT、通信等の領域におけるゲーミフィケーションの活用が拡大しています。出典:Gamification Global Market Report 2023:https://www.thebusinessresearchcompany.com/report/
gamification-global-market-report
社会実装が進む理由
モノと情報があふれ、ITが浸透する現代において、人々が取得する情報は溢れかえり(情報過多)、あらゆるものにおいて最大パフォーマンスを求めた結果、商品やサービスの機能価値は似たようなものばかりになり(機能の同質化)、結果として価格による優位性の確保(価格競争)を求めざるを得ない商品やサービスが増えてきました。その様な中で、機能や価格ではないカタチでお客さまに選んでもらい買ってもらう為には、非機能的な価値、つまりは情緒的な価値によって「ついしたくなる」「つい買いたくなる」といった意識変容の重要性が高まってきています。その手法として「ゲーミフィケーション」が今再び注目されています。
ゲーミフィケーション導入時の注意点
ゲーミフィケーションは、導入すればかならず効果が得られるわけではありません。導入の仕方次第では、ユーザーのモチベーションを下げてしまう場合があります。
例えば、「ゴール」設定や「ミッション」設定の難易度が高すぎると、ユーザーはやる前からやる気をそがれてしまう場合があります。
また、「リーダーボード」においては、適切にその仕組みを活用できないと、自身のランキングとTOP層との間に大きな乖離があると感じて、返ってモチベーションを下げてしまう場合があります。
ゲーミフィケーションの仕組みを導入する際には、それを実装することでユーザー像ごとにどのようなメリットとデメリットが起こりうるか、目的に照らし合わせて導入の仕方やその程度について慎重に検討を行ってから導入することをおすすめします。