NEWS RELEASEニュースリリース
介護・福祉エンタテインメント事業の実証実験にて、 放課後等デイサービスや就労支援施設の若年層利用者向け オリジナルゲームの企画・制作を支援
ゲーミフィケーション事業を展開する株式会社セガ エックスディー(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 執行役員 CEO:谷 英高)は、株式会社omniheal(本社:東京都中野区、代表取締役社長:石井 洋介)、株式会社ホスピタリティ・ワン(本社:東京都港区、代表取締役:高丸 慶)と3社共同の介護・福祉エンタテインメント事業の実証実験の中で、精神疾患や発達障害で支援を要する子どもや若年層に向けたオリジナルゲーム2種類の企画・制作支援したことをお知らせいたします。
■背景
当社セガ エックスディー、omniheal社、ホスピタリティ・ワン社の3社は、GEMStartup TOKYO ※1の支援の下、エンタテインメントの力を活用し、介護・福祉施設の経営者、従事者、利用者にとって「介護・福祉の三方良し」を目指した介護・福祉エンタテインメント事業の実証実験を実施しています。
近年、抑うつや適応障害の増加、不登校などに見られる「子どもや若者の生きづらさ」が、大きな社会問題となっています。とくに発達障害やグレーゾーン※2と呼ばれるような子供たちや若者は特性によって学校や組織に馴染めず、社会性を習得やその後の生活が困難です。
パステル総研の調査によれば発達障害・グレーゾーンの子どもの困りごと※3の第1位は「感情のコントロールが苦手・癇癪・パニックを起こす」で52.6%とあります。また、別のアンケート※4で発達障害・グレーゾーンの小学生の集団生活の困りごとは、「相手が不快になることをストレートに言ってしまう」、「自分の気持ちを言葉で的確に表現できない」などに代表されるような「相手の気持ちを読み取ること」や「自分の気持ちを処理し、適切に行動する力」に関連した困りごとが上位にあがっています。
そこで、ゲーミフィケーション※5やエンタテインメントを活用した体験設計が強みの当社は、小学校低学年~高校3年生の子ども・若年層を対象とした就労支援施設、放課後等デイサービスの施設内でスタッフが運営できるオリジナルゲームの企画・制作支援をしました。
ゲームの開発にあたってはご協力いただいた介護福祉施設にヒアリングを重ね、特に強いニーズがあった「相手の気持ちを読み取る」「気持ちを整理・落ち着かせる」の2点に着目し、ボードゲームと玩具を用いた遊びを通じて気持ちの整理や発散をクローズアップして制作いたしました。
※1 GEMStartup TOKYOは大企業に潜在する優れたアイデア・シーズを活かし、日本をけん引するスタートアップ企業の創出を目指す事業です。(公式サイトURL:https://gemstartup.metro.tokyo.lg.jp/)
※2 発達障害の特性が見られるものの、診断基準には満たない状態の通称。
※3 株式会社パステルコミュニケーション、2023年11月7日、1位「感情のコントロールが苦手、癇癪、パニックを起こす」発達障害グレーゾーンの子どもの困りごとアンケートTOP10調査~パステル総研データリサーチ結果報告~(URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000370.000054387.html)
※4 株式会社パステルコミュニケーション、2022年2月2日、1位「気持ちの切り替えができない」34.15%、発達障害グレーゾーン低学年の集団生活の困りごとを理解して、荒れやすい6月を乗り越えるためのアンケート結果発表(URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000160.000054387.html)
株式会社パステルコミュニケーション、2021年5月20日、89.8%の高学年ママが発達障害・グレーゾーンの子どもの集団生活に困りごとがあると回答~【SST教材付】お家でできる対応まるわかりBOOK無料ダウンロード開始~(URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000067.000054387.html)
※5 ゲームのメカニズムを非ゲームの分野に応用することで、ユーザーのモチベーションを高め、その行動に影響を及ぼすこと。
(URL:https://segaxd.co.jp/gamification/overview/)
■オリジナルゲーム2種類の紹介
・気持ちを読み取る×カードゲーム『ゼツミョーション』
『ゼツミョーション』は、そのシーンにおける人物の感情を考えるカードゲームです。「人の気持ちは、状況や見え方で変化する」ことを楽しく学ぶことができます。
<遊び方>
「イベントカード」と「ヒョージョーカード」を組み合わせて「シーン」をつくります。親プレイヤーが選んだ「シーン」から感じられる「カンジョー」を、他プレイヤーが予想して、得点を競います。ゲームを通じて、親プレイヤーがプレイヤー全員に心情を説明・共有する過程があるため、自然とプレイヤーは人の感情のとらえ方や説明の仕方を学ぶことができます。
・気持ちの発散×運動できるメンコゲーム『うんこメンコ』
『うんこメンコ』は、日本うんこ学会※6会長監修のもと、メンコ遊びによって気持ちの発散を目的としたゲームです。マットに設置されているトイレを模した「メンコ」を叩きつけ、風圧によって、裏返った数や裏返った向きなどで競います。室内でも場所を取らずに軽度な運動ができるため、気持ちやストレスの発散ができます。
<遊び方>
遊び方は「うんこバトルモード」と「わざしゅぎょうモード」の2種類があります。「うんこバトルモード」はトイレを模した大中小に分かれているトイレメンコを並べます。うんこメンコを3回投げ、トイレメンコを返します。トイレメンコの返し方によって得られる点数が変わり、どちらが多く得点を稼ぐかを競います。
「わざしゅぎょうモード」は、3回うんこメンコを投げ、倒れ方に応じて設定された技をだせるかを競い合う遊び方です。
※6 日本うんこ学会は大腸癌をはじめとする消化器疾患の予防啓発を呼びかける非営利の任意団体です。(公式サイトURL:https://unkogakkai.jp/)
■人気家庭用プラネタリウム『HOMESTAR』使った実証実験も
HOMESTAR(ホームスター)シリーズは、株式会社セガ フェイブが提供しているご家庭で本格的な星空空間を楽しめるプラネタリウムです。本実証実験では、6種類の原盤をモチーフにしたカードを制作し、タロットカードを引くようにワクワクドキドキできるような体験とカードに応じたプラネタリウムを楽しむことでリラックス効果が期待できます。『ゼツミョーション』や『うんこメンコ』と違い、静的なプロセスで「感情の整理やリラックス効果」を目的に試験的に提供しています。
【HOMESTAR シリーズとは】
2005年7月、プラネタリウム・クリエーターの大平貴之氏が監修し、世界初の光学式家庭用プラネタリウムとして発売を開始。天候に左右されず、いつもの自宅にいながらスイッチひとつで圧倒的な星空空間を楽しめる商品です。オーロラが投影できるシリーズやキャラクターやアーティストとのコラボレーション、お風呂でも使用できるシリーズなど多くの話題商品を販売。発売から10周年となった2015年には販売台数が100万台を突破しました。現在、40を超える国と地域で販売しており、2021年4月には販売台数170万台を突破し、2021年8月には、日本で初めて*「星が瞬く」機能を搭載した「Homestar(ホームスター)」を発売しました。(*)日本国内で販売されている光学式タイプ(レンズ式投影)の家庭用プラネタリウム製品として、日本で初めてとなる機能(株式会社セガ フェイブ調べ 2021年8月5日時点)